今回は、昨今のブームである減塩に健康効果はなく、むしろ私たちの健康を壊し兼ねないということを、具体的根拠を交えて、お話ししたいと思います。
まず、減塩の主たる目的としては、血圧を下げることによって、心臓や脳の病気(心筋梗塞や脳出血)を防ぐことが考えられます。
しかし、減塩をすることによる血圧の低下は、特にアジア人においては、科学的データでもって根拠づけられていません。
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アジア人は減塩しても「血圧が下がるとはいえない」
高血圧の研究のなかでは、人種によって、つまり白人と黒人とアジア人は体が違うので、高血圧治療の効果も違うのではないか、と考えられていた歴史があります。
そうした背景から、一部の研究では人種を区別して結果が報告されています。
そしてこの調査でも人種を区別して減塩の効果が解析されました。
白人では1日11.8gの塩を4gに減らすことで、上の血圧が1mmHgほど下がっていました。黒人では4mmHgほど下がっていました。
アジア人では1.5mmHgほど、ただし誤差を考えるとじつは上がるのかもしれない、減塩で血圧が上がるのか下がるのかはわからないという結果でした。
アジア人が減塩をしても血圧が下がるとはいえないのです。
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また、高血圧の人の場合、減塩によって少し血圧が下がるというデータが出ているようですが、7mmHgという、ほぼ無視することのできる値でした。
そして、減塩によって、高血圧の人の血圧が低下したとしても、病気の減少などの健康効果は、研究で認められていません。
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99.4%の人は血圧を下げても下げなくても同じ
まず、データによれば、減塩で血圧が下がる幅はたったの7mmHgです。
血圧を測る習慣のある人ならよく知っていると思いますが、血圧はつねに上がったり下がったりしているものです。
体を動かすと上がりますし、おしゃべりが盛り上がっても上がります。部屋が寒くても上がります。
同じ人でも日ごとに血圧は違いますし、同じ日に、血圧をただ2回つづけて測っても、5とか10とか違って出ることはよくあります。
減塩の効果とされる幅は誤差のようなものなのです。
そして、それくらいの微妙な差で血圧が下がったとして、本来の目的である、病気を防ぐ効果はあるのでしょうか。
<中略>
高血圧の人でも減塩の健康効果はない
じっさいに、高血圧の人が減塩をすることで病気を防ぐ効果を調べたデータもあります(注10)。
注10 Cochrane Database Syst Rev. 2014 Dec 18;2014(12):CD009217.
結果は予想どおり、効果なしです。ですからやはり、高血圧の人であっても、減塩をしてもいいことはないのです。
どっちみち減塩はしなくていいので、本当は高血圧の人とそうでない人を分けて説明する必要もありませんでした。
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ちなみに、イライラすると血圧は20~30mmHg上昇するそうなので、減塩によって下がる7mmHgという値が、どれほど小さく、意味のない値なのかがお分かりいただけると思います。
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ストレスだけでなく、喜怒哀楽といった感情も、血圧に大きく影響します。なかでも怒りやイライラは要注意。ふだん血圧が正常な人でも、イライラしている時は、なんと20~30mmHgも血圧が上昇することが指摘されています。
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まとめると、血圧に異常のない人は、減塩しても血圧に変化はない、高血圧の場合、減塩したら少しだけ血圧は下がるものの、高血圧による病気は減らない、ということです。
つまり、減塩による健康効果は嘘ということになります。
また、こちらの記事でも、胃がん含め、病気に対する減塩の効果が、いかに科学的根拠に基づいていないか、わかりやすく解説されています。
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塩=食塩=塩化ナトリウムは、人体に欠かせない栄養素です。正確には「塩」として売られている製品には、塩化ナトリウム以外にもさまざまな風味のもとになる物質が含まれているのですが、今回の話には関係ありません。
健康のために減塩を、とよく言われますね。日本食は塩が多く、1日6グラムとか10グラムという目標に対して、日本人の平均的な摂取量は10.1グラム(2019年国民健康・栄養調査)と多めです。10グラムを6グラムまで減らすのはかなり大変なので、「体に悪くても塩味のものを好きなだけ食べたい」という方は小声で応援します。
では、塩をたくさん食べていると、どんな悪いことがあるのでしょうか。
よく言われるのが血圧ですね。高血圧症と診断された人は、減塩で血圧が少し下がります。
血圧が高くない人では、減塩の効果は小さくなるようです。また人種によっても差があるようです。2018年4月までの研究データを体系的に集めた報告(*1)によると、もともと血圧が高くないアジア人では、減塩をしても血圧は下がりません。高血圧と言われたことのない人なら、血圧は減塩をする理由にはならないということです。
さらに突き詰めてみましょう。血圧を下げるのはなぜでしょうか? 脳出血などの病気を防ぎたいからですね。確かに高血圧のほうが病気が増えます。では減塩すれば病気は減らせるのでしょうか?
2013年4月までの研究データに基づく報告(*2)によると、血圧が正常の人でも、高血圧の人でも、減塩によって死亡や病気が減るというはっきりしたデータはありませんでした。
なぜこうなるのかはわかりませんが、仮に血圧さえ下がれば、薬でも減塩でも効果は同じだと考えると、つらくて難しくて効果の弱い減塩よりも、薬を飲むだけのほうが効率的なのかもしれません。
ほかにも塩は体に水分をためさせるという仮説があります。その仮説に基づいて、心不全でむくみや息切れが出やすい人、肝硬変で腹水がたまりやすい人、メニエール病(内耳にある液体の異常が原因とされる病気)がある人に対する減塩療法が考えられています。
ところが効果はいずれもはっきりしません。臨床研究が繰り返し行われているのですが、結論はどっちつかずです(*3、4、5)。
塩分が多いと胃がんが増えるという説もあるのですが、これはエビデンスが非常に弱く、まして減塩をすれば胃がんにならないとは言えません(*6)。
話を広げるほどどんどん細かく小難しくなっていくので、これくらいにしましょう。
まとめると、減塩すると、高血圧の人では血圧が少し下がる(ただし高血圧による病気は減らない)というのが、唯一確かな効果です。
少し乱暴に言うと、こういうことです。日本人は塩を多く食べています。そして日本人は長生きです。ということは、塩を多く食べても長生きはできるのです。
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逆に、減塩することにより、体内の塩分が足りなくなることで、人体に様々な悪影響を及ぼしてしまうことが分かっています。
塩には、新陳代謝を促すことで、体を温めたり、体内の有害物を解毒する働きがあります。
ですから、減塩によって塩分が不足すれば、冷え性やむくみといった症状が出ることが考えられます。
また、体液中のナトリウムが不足すると、筋肉のけいれんが起きたり、血圧が下がりすぎたり、時には意識障害が起きたりすることもあります。
そして、神経伝達や、交感神経の興奮も関与しているので、ナトリウムが不足することで、倦怠感や疲労に悩まされることもあります。
○あなたの健康法、本当に大丈夫?「減塩」「糖質制限」は超危険!その意外な真実とは。
厚労省やWHOは、減塩を推進し、年々、目標とする食塩摂取量を減らしています。
しかし、過剰な減塩は、むしろ私たちの健康を破壊し得るということを、認識すべきだと思います。
○【厚労省】健康長寿のため、1日の食塩摂取量を10.1グラムから7グラム未満に減らすとの目標を設定 過剰な減塩により日本人の健康を破壊するようミスリード
○寝たきり老人、ボケ老人の急増は、減塩ブームが原因である可能性大‼︎ 糖尿病も嘘である可能性大‼︎ということについて話しています。
多くの方々が、健康に関する真実を知って、安心安全で、楽しい食生活を送られますことを心よりお祈り申し上げます。
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